永禄11年銘のある鰐口

修復のおわった祖師像

■美術・工芸品■

 長林寺に伝わる仏像・肖像彫刻や仏画、工芸品はそのほとんどが江戸時代に制作されたものですが、その中でも室町時代の永禄11年(1568)銘をもつ鰐口(市指定文化財)は歴史資料としても大変貴重なものです。
 また、彫刻では平成17年(2005)1月に境内の観音堂から発見された祖師像五躯も歴史をかたる貴重な像です。残念ながら傷みが激しかったため、今後永く後世に伝えることに鑑み、同年7月から羅漢工房により修復が進められています。平成18年3月にはこの祖師像のうち1躯の修復がおわり、現在、長林寺本堂にお祀りされています。
 また、現在修復中の祖師像の左腕内部には、

  「七條大仏師/常陽川内郡/牛久/青木雅楽/藤原元知/
   年号改之/享和元歳/二月朔/祖師/六躰」
 もう1躯の別の祖師像の右腕内部にも

  「七條大仏師常陽牛久/青木雅楽/藤原元知/年号改之/
   享和元歳/酉三月/造立也」

 の墨書銘がありました。

 ここから、祖師像が享和元年(1801)牛久の仏師青木雅楽藤原元知によって制作されたことがわかります。像の作風は素朴でずんぐりとしているのが特徴です。
 牛久は、もと長林寺の前身の東林寺があったところですが、現在のところこの仏師については他の作例や文献資料などでも確認できていません。
 この墨書銘に関連する仏像彫刻や資料などについてお気づきのことがありましたら情報をお寄せいただければ幸いです。